Terragen 3 基本操作
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Terragen 3 基本操作
(Terragen 4 も基本的には同様です。Terragen 4 の新機能はメモを参考にして下さい。)
1. Terragen 3 Free Edition の download
2. 初期画面、各部の名称
3. 3クリックで作る景観
4. 雲と海の追加、太陽とカメラの位置の変更:夕焼け空の作成
5. 地表に色をつける(Shaders)
6. 草の群生の追加(Objects):野花の風景
7. 地形の作成(Terrain)、惑星の追加
1. Terragen 3 Free Edition の download
(2016年10月現在、Terragen 3 Free Edition の提供は終了しているようです。
替わりに Terragen 4 Free の download が可能となっています。)
Free Edition にはいくつか制限があります。主なものは
・商用利用不可
・レンダリングサイズ 最大1280×900(terragen 2 Freeでは800×600)
・クオリティ 最大値0.6
・Population 最大 3種類
などですが、他の機能はほとんどが使用可能となっています。
ソフトを開発した会社 PLANETSIDE のホームページです。
http://planetside.co.uk/
このページ右の Complete Terragen 3 Product をクリック -> 左側に表示される MORE をクリックすると terragen 3 のページに移動します。
http://planetside.co.uk/products/terragen3
右の Download Free Edition をクリックすると download 選択のページへ移動します。
パソコンの機種によって対応する version を選び(windows 64-bit 版であれば) Terragen 3 for 64-bit windows またはdetails and download をクリックすると download の画面に移動します。
http://planetside.co.uk/products/download-tg3
メールアドレスを入力して download のボタンを押します。
インストールソフトを起動させ、指示に従ってインストールします。
2. 初期画面、各部の名称
起動したときのオープニング画面です。中央下のUse Free Version ボタンをクリックします。
初期画面と各部の名称です。
3Dプレビューで画面に向かって右が +x, 上が +y, 奥が +z です。
Navigation Controls (ナビゲーションコントロール):
3Dプレビュー画面の右上角にある ○ の部分をクリックすると navigation controls (ナビゲーションコントロール)が開きます。これでカメラの位置と角度を変更することができます。
位置を決めたあと3Dプレビュー画面の左下角にあるボタンを押して位置を確定します。
キー操作:
同じことを矢印キーで行うこともできます。
この場合も位置を決めたあと3Dプレビュー画面の左下角にあるボタンを押して位置を確定します。
↑ 前方に移動 ↓ 後方に移動
← 左に移動 → 右に移動
Ctrl+↑ 上に移動 Ctrl+↓ 下に移動
Ctrl+← 左に回転 Ctrl+→ 右に回転
Ctrl+Shift+↑ 上に向ける Ctrl+Shift+↓ 下に向ける
Ctrl+Shift+← 左に傾ける Ctrl+Shift+→ 右に傾ける
また、3Dプレビュー画面上でマウスの中ボタンを押しながら動かすと、動きに合わせて視野を変更することもできます。
タブレイアウト:
R Render View を開く(レンダリングをするときによく使用します)
① Library(ライブラリ) オブジェクトの管理
② Objects(オブジェクト) 草、石などのオブジェクトを追加、配置
③ Terrain(テライン) 地面の設置
④ Shaders(シェダー) 地形に色や凸凹をつける
⑤ Water(水) 水(湖、海)の設定
⑥ Atmosphere(大気) 大気、雲の設定
⑦ Lighting(光源) 太陽の位置や高度などの設定
⑧ Camera(カメラ) カメラの位置や視野などの設定
⑨ Renderers(レンダラー) レンダリングの条件の設定、レンダリングの開始
⑩ Node Network(ノードネットワーク) ノード間の関係を視覚化した図、操作も可能
3. 3クリックで作る景観
デフォルトで地形が設定されていますので、このままレンダリングしてみます。
① 上部にあるタブメニューの Renders タブをクリック
(左下のパラメータ設定画面はまだ何も表示されていません)
② ノードリストに表示された Render 01 をクリック
③ 下にパラメータ設定画面が表示されるので、Render Image ボタンをクリック
(ここではタブ操作を基本にしていますので、タブをクリックするところから初めていますが、2クリックでも同じことを行うことができます。タブレイアウト左側にある R とあるボタンをクリックすると、レンダービューウィンドウが開きます。ウィンドウの左上の Render のボタンを押すとレンダリングができます。)
Render View 画面が表示されレンダリングが始まります。黒い背景に点々が表示されていきます。この画面を Terragen 2 で初めて見たときは、レンダリングができないと驚いたのですが、しばらくする画像が現れてきます。
見づらいですが、黒い背景に点々が表示されています。レンダリングの途中経過を表示しているようです。
レンダリング途中の画像です。
完成したデフォルトの景観です。
4. 雲と海の追加、太陽とカメラの位置の変更:夕焼け空の作成
デフォルトの景観に雲と海を追加し、太陽とカメラの位置を変更します。
雲の追加:
高層の雲を追加します。
Atmosphere タブ -> Add Cloud Layer -> High-level: cirrus(2D) の順にクリックします。
これで高層の雲が追加されました。これはデフォルトのままにしておきます。
同様に中層の雲を追加します。
Add Cloud Layer -> Mid-level: Altocumulus (3D/volumetric) の順にクリックします。
パラメータ設定画面で Cloud density(雲の密度)を 0.002 とします。
海の追加:
Water タブ -> Add Water Object -> Lake の順にクリックします。
パラメータ設定画面の Water level は海面の高さ(m)、Max radius は海の半径(m)です。
半径を小さくすると湖、大きくすると海となります。ここではデフォルトのままにしておきます。
太陽の位置の変更:
Lighting タブ -> Sunlight 01 の順にクリックします。
パラメータを Heading(方向)を 15 、Elevation(高度)を 1.5 にします。(単位は度です)
カメラの位置と視野の変更:
ここではパラメータで設定します。他にNavigation Controls または 矢印キーとマウスで変更することもできます。
Camera タブ -> Render Camera の順にクリックします。
Position の値を 500, 600, 80 にします。(カメラ位置 xyz の値です)
Rotation を0,0,0 にします。
レンダリング:
Renders タブ -> Render 01 -> Render Image ボタンの順にクリック
またはファンクションキー F3 を押すと Render View の画面が表示されますので、
左上の Render ボタンを押すとレンダリングが開始されます。
レンダリングの結果です。
太陽の位置: Heading を17 、Elevation を -0.3 とした結果です。
5. 地表に色をつける(Shaders)
地表に色や凸凹などをつけるのが Shaders(シェーダー、陰影処理)です。
Base colour の選択:
Base colour(ベースカラー)は地形全体を覆う下地の色です。
・Saders -> Base colours の順にクリック、パラメータ設定タブのcolour を選択します。
・Apply high colour と Apply low colour にチェックが入っていることを確認して、high colour 右の □ をクリックします。
カラーボックスが開きますので、上にある colour picker をクリック、色を選びます。ここでは取りあえず high colour に濃い灰色、low colour はそのまま(黒)にしておきます。
カラーボックスの OK ボタンをクリックして色を確定します。
high と low は地形の高低ではなく色をつけるときのノイズ関数のパラメータのようです。
山頂の雪の追加:
Surface Layer を追加して山頂の雪を追加します。
・Add Layer -> Surface Layer の順にクリック
・Surface layer 01 をクリック、パラメーター設定画面で Name を Snow_yama に変更
・Apply colour の右側の □ をクリックして色を白に設定
・Coverage/Breakup タブをクリックして Coverage を 0.75 に変更
・Altitude constraints タブをクリックして Limit minimum altitude にチェック
・Minimum altitude を 150、Min alt fuzzy zone を100に変更
Minimum altitude: 適用範囲の最低高度
Min alt fuzzy zone: 境界領域の幅
地面の緑の追加: (上と同じ手順です。)
・Add Layer -> Surface Layer -> Surface layer 02 の順にクリック
・Name を Grass に変更
・Apply colour の右側の □ をクリックして色を濃い緑に設定
・Coverage/Breakup -> Coverage を 0.5
・Altitude constraints -> Limit maximum altitude にチェック
Maximum altitude を 20、Max alt fuzzy zone を10に変更
山の中腹の草色の追加: (同様に)
・Add Layer -> Surface Layer -> Surface layer 03 の順にクリック
・Name を Grass_chufuku に変更
・Apply colour の右側の □ をクリックして色を明るい緑に設定
・Coverage/Breakup -> Coverage を 0.3
・Altitude constraints
Limit maximum altitude にチェック Maximum altitude を 200、Max alt fuzzy zone を50
Limit minimum altitude にチェック Miniimum altitude を 50、Max alt fuzzy zone を10
ここで一度レンダリングしてみます。山頂が白く、地面が緑色になっています。
6. 草の群生の追加(Objects):野花の風景
草の群生を追加します。
・Object -> Add Object -> Population -> Glass clump の順にクリック
・Pop Grass clump 01 というノードがリストに追加されますので、これをクリックして下に表示されたパラメータ画面の Distribution タブの Area length a、Area length b のパラメータをそれぞれ 3000 に設定します。
値を大きくするほど広い領域を覆うことになります。
・Pop Grass clump 01/Grass clump 01を クリックして、パラメータを以下のように設定します。
Number of blades を 2000 (草の数)
Clump diameter を 30 (群生の大きさ)
Blade length を 0.3 (草の高さ)
・Pop Grass clump 01/Grass clump 01 の左の+をクリックしてノードを展開します。
Dfault shader 01 をクリック、Colour タブの Diffuse colour の右の □ でカラーボックスを表示させ、Red を 0、Green を 200、Blue を0 に設定します。
もうひとつ群生を追加します。上と同じ手順です。
・Add Object -> Population -> Glass clump の順にクリック
・Pop Grass clump 02 をクリックして
Distribution -> Area length a、Area length b のパラメータをそれぞれ 3000 に設定します。
・Pop Grass clump 02/Grass clump 02 を クリックしてGrass Clump のパラメータを以下のように設定します。
Number of blades を 1000 (草の数)
Clump diameter を 10 (群生の大きさ)
Blade length を 0.5 (草の高さ)
・Pop Grass clump 02/Grass clump 02 の左の+をクリックしてノードを展開します。
Dfault shader 02 をクリック、Colour タブの Diffuse colour の右の □ でカラーボックスを表示させ、Red を 0、Green を 150、Blue を0 に設定します。
高層と中層の雲を加え(4. 雲と海の追加 参照)、カメラの向きを少し上に設定した結果です。
群生の色を黄色、赤などにすると擬似的な野花の風景を表現できます。
Pop Grass clump 01 の色を黄色、Number of blades を 1000、Clump diameter を20、
Pop Grass clump 02 の色をピンク、Blade length を0.35、
赤のGrass clump を追加(Pop Grass clump 03、Number of blades 500, Clump diameter 50, Blade length 0.4 とする)、
太陽の Heading(方向)を 150 としたレンダリングの結果です。
7. 地形の作成(Terrain)、惑星の追加
デフォルトの地形を削除して、新たな地形を作成し、惑星を追加します。
地形の作成方法にはプロシージャル (Procedural) とハイトフィールド (Heightfield) があります。プロシージャルは惑星全体を覆う地形、ハイトフィールドは地形のサイズが有限です。ここではプロシージャルで地形を作成し、背景に惑星を配置します。その前にハイトフィールドによる地形の作成方法を簡単に記しておきます。
デフォルトの地形の削除:
Terrain タブをクリックします(他のタブが選択されていた場合)。
ノードリストにある Fractal warp shader 01 をクリックして delete キーを押します。
同様に Fractal terrain 01 をクリックして delete します。
ハイトフィールドによる地形の作成:
Add Terrain -> Heightfield (generate) をクリックします。
ノードリストに Hightfield shader 01 が追加されますので、左の+をクリックして展開します。Hightfield generate 01 をクリックすると下にパラメータ設定画面が表示されるので、下にある Generate Now とあるボタンをクリックすると地形が作成されます。
地形作成のプログレスバーが表示され数秒~数十秒で作成されます。
パラメータ設定画面で Size in metres とある2組の数値が作成される地形のサイズです。その下の Feature scale とある数値が作成される地形の高度です。大きいほど高い山の地形が作成されます。その他の数値は地形の凸凹の度合いなどを決めるパラメータですが、デフォルトのままにしておきます。
作成後、カメラ位置が地面の下になっている場合があります。矢印キーまたはナビゲーションコントロールでカメラ位置を移動させると(上下方向推奨)プレビュー画面下に Vheight の値が表示されます。この値がマイナスのときはカメラが地面の下にあるので、プラスになるまで移動します。移動の後で、3Dプレビュー画面左下にあるSet Camera のボタンをクリックしてカメラ位置を確定します。
カメラの位置(position)を0, 3500, -14000、回転(Rotation)を -15, 0, 0 としてレンダリングした結果です。地形のサイズが有限であることが分かります。
プロシージャルによる地形の作成:
Terragen 3 を起動し、デフォルト地形を削除したところからです。
Add Terrain -> Heightfield (generate) をクリック、パラメータ設定画面の Enable(有効)のチェックをはずします。
Add Terrain -> Power Fractal の順にクリックすると惑星全体を覆う地形が作成されます。カメラ位置が地面の下になっている場合があるので、位置を移動させながら Vheight がプラスになるようにします。移動の後で、3Dプレビュー画面左下にあるSet Camera のボタンをクリックしてカメラ位置を確定します。
カメラの位置(position)を0, 3500, -14000、回転(Rotation)を -15, 0, 0 としてレンダリングした結果です。地形が地平線の彼方まで作成されています。
惑星の追加:
Object -> Add Object -> Object -> Planet の順にクリックすると Planet 02 がノードリストに追加されます。
パラメータ設定画面で Centre(中心位置)を順に -1.2e+007, 2e+006, 5e+007 にします。
カメラの位置(position)を-2000, 3000, -1000、回転(Rotation)を -2, 8, 0、
太陽の方向(Heading)を100 、高度(Elevation)を10 としてレンダリングした結果です。惑星が追加されています。
元の惑星に海と雲を追加、地表に色をつけます。
(詳しい方法は「4. 雲と海の追加」「5. 地表に色をつける(Shaders)」などを参照してください。)
海の追加: Water -> Add Water Object -> Lake、Water level を 500 にします。
高層の雲の追加: Atmosphere -> Add Cloud Layer -> High-level: cirrus(2D)
これはデフォルトのままにしておきます。
低層の雲の追加: Atmosphere -> Add Cloud Layer -> Low-level: Cumulus (3D/volumetric)
Cloud density を 0.001 とします。
地表の色: Shaders -> Base colours を濃い緑色に
Add Layer -> Surface layer 01: Apply Colour を白、Coverage を0.5
Altitude constraints: Limit minimum altitude にチェック、Minimum altitude を 700 とします。
Add Layer -> Surface layer 02: Apply Colour を茶色、Coverage を0.5
Altitude constraints: Limit maximum altitude にチェック、Maximum altitude を 600、 Max alt fuzzy zone を 100 とします。
Planet 02 の大気の無効化: (無効にしたほうが惑星の輪郭がきれいになります。大気はあってもよいのですが、レンダリングのクオリティを上げると時間がかかりますので・・・)
Objects タブ -> planet 02 の左の+をクリックしてノードを展開、Atmosphere 02 をクリック。 パラメータ設定画面の左上にある Enable のチェックをはずします。(Populate All ボタンの下にあります。)
レンダリングの結果です。
太陽の方向(Heading)を50 、高度(Elevation)を1、Planet 02 の位置(Centre)を -6e+006, 300000, 3e+007 としてレンダリングした結果です。